【タンギング】を「しろ」と言ったり、「するな」と言ったり。
こんにちは!
先日の徳永クロマチックハーモニカ一門の精鋭集まるスペシャルコンサート、
「音技箱」のライブにお越しいただいた皆様、
本当にありがとうございました!
自分としては、緊張していた割に良い音で吹けたなあ、という感想と、
やはり周りの大先輩方の技術は凄まじいなあ、という、
まだまだ頑張らなくてはというモチベーションをいただきました!
数年後には、もっと成長した自分と、
自分の生徒さんが「音技箱」に出演出来るように、
練習とレッスンを同時に頑張ります!!
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それでは今日のレッスンポイントは、
「タンギングをするの?しないの?」
という話についてです!
皆さん、クロマチックハーモニカをされている方は、
最初の方に、例えば徳永教室のメソッドなどを進めていても、
「タンギング」という項目を勉強されましたよね?
要するに、「音を区切る」ことなのですが、
これはメソッドやその他のテキストにも沢山載っていますし、
殆どの方が問題なく出来ているので割愛します。
上手で綺麗な優しいタンギングについても、また後日書けたらいいなあと思います。
今回はそれと反対に、僕が生徒さんによく言っている、
「タンギングをしないように!」という注意について、
殆どの人にこればっかり言っている事に気づいたので、記事にしてみました!
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本来、「タンギング」とは、同じ音符が続くときに、
「ド、ド、ド」という風に、
前の「ド」と、次の「ド」の音を区切る為に、
喉や舌で空気の流れを切っていくことなのですが、
これはその他の、ほとんどの場面、
分かりやすく例えば「ド、ミ、ソ」と音が変わっていくときには、
むしろ不要になります!
音自体が違う音に動くので、そもそもドコとも区切る必要がないんですね。
タンギングを入れる方がむしろ悪く、
メロディーの綺麗な繋がりを邪魔してしまうので、
吹き音が細かく「ド、ミ、ソ」と続くのであれば、
そこは一息で吹いたまま、
穴移動のみで音を繋いでいきます!
(ゆっくりとした譜割で、
ロングトーンで伸ばしてドーーーーミーーーーーソーーーーなどであれば、
話は別で、もちろん一回区切っていいです。)
仮にそれが「ド、レ、ミ、ファ」であっても同じで、
吹き↑、吸い↓、吹き↑、吸い↓、と常に切り替わるので一息では吹けませんが、
それでも音は違う音に動いてるのでタンギングは不要です!
ここにタンギングを入れてしまう人が非常に多いんですね。
何故か?
音を間違うのが怖くて、「一音一音、置きに行って吹いてしまうから」です。
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これを解消する、「タンギングをしない」は意識してしまうと、
余計に力が入り、余計にタンギングがちになってしまうので、
コツとしては、細かいフレーズの「ド、レ、ミ、ファ」を前にして、
「力を抜いて、リラックスして、イメージとしては一息で流れていく」です!
さっきの通り、吹き↑、吸い↓、吹き↑、吸い↓、と続くのであれば物理的には一息は不可能です。
が!
これが苦手な生徒さんの横で、
「この細かい所は一息でいくイメージでー、リラックスー」と言ってあげると、
ほとんどが改善し、すごく綺麗な音の繋がりを聴かせてくれます!
「ドレミファ」だろうがなんだろうが、「イメージは一息」です。
この積み重ねで、
曲全体のメロディーの響きがかなり歌うようになりますし、
その結果、速いフレーズもテンポに間に合うようになります!
特に、例えば良く出てくる細かいフレーズで「⑦→⑧→⑦→⑦→7」などは、
「いちいち、一音一音吸わない」、
つまり「一息でスーーと吸いながら、手首を動かす穴移動のみで進んでいく」ことで、
音もすごく綺麗に繋がり、
さらにいちいち吸わない事で肺に溜まっていく酸素も少なく済み、
息のしんどさが軽減され、
速いフレーズも楽々すごく滑らかに吹ける、
という事になります!
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「なぜ上手な人の演奏は、あんなに音が繋がって聴こえるんだろう?」
「自分の演奏はいかにも、"楽器を吹いています"という感じなのに・・・」
とお悩みの方は、この、
「タンギングをしない」
ぜひ、気を付けてやってみてください!
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それでは、そういった「音の繋がり」にも注目していただいて、
本日の曲はNTT DOCOMOのCMソングとしても話題になった、
10~20代の若者を中心に大人気、かつ、世界を舞台に大活躍しているバンド、
ONE OK ROCK (ワンオクロック:通称ワンオク) の 「Wherever you are」です!
「なんだ、最近の若者の曲か・・・」と思われた世代の方に豆知識なのですが、
このバンドのボーカル Takaさんは、森進一さん・昌子さんご夫妻の、長男さんです!
しかも元ジャニーズ(NEWSという人気グループ)に在籍していたにも関わらず脱退。
その後、ほとんど親の名前を隠している様な状態でのし上がり、
実力で頂点まで駆け上がった格好良いお方です。
音感や歌唱力に厳しい、我が父が彼らの曲を聴いて、
「めっちゃ歌上手い。英語の発音もペラペラでキーも高いから、外国の女性かと思った。」
と言っていました。日本人の、男性です。
とは言え、絶賛は珍しいです。
(↑原曲、ライブ動画)
そんなONE OK ROCKの名曲を久しぶりにSUPER 64 Xの方のハーモニカを使って、
わざとグロー奏法や、過剰な音量のダイナミクスで、
ラウドなロックっぽさを表現してみました。
「ハーモニカはこんな曲も吹けるのか!」と思っていただければ何よりです。
それでは、ONE OK ROCKの「Wherever you are」、どうぞ!