【リズム】は点ではなく、波で感じる!
こんにちは!
11月6日(日)の久米田寺チャリティーライブ、
11月10日(木)大阪倶楽部でのライブ、
11月12日(土)ヴィアーレ大阪でのライブ、
それぞれお越しいただいた皆様、お世話になった皆様、
大変ありがとうございました!
どこのライブも、演奏の熱気と、最近活躍し始めた室内暖房のおかげさまで、
汗だくで譜面が見えない事態に苛まれました。
演奏中にピアノの多田さんにハンカチを借りたり、
客席から母がハンカチを持ってきてくれたり、
斬新なライブになりました。
忘れ物をしないようにライブ前はiPhoneに持ち物リストを作って、
1つ1つチェックをして確認してから家を出ているのですが、
次回からは持ち物リストに「ハンカチ」を追加しておきます。しっかり。
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そしてハンカチが課題の次のライブは地元鶴見区の、
区役所ロビーにて行われる、
11月18日(金) 夜19時からの、
【鶴見区役所 トワイライトコンサート】です!
入場無料、というか区役所のロビーで演奏しますので出入り自由、
しかも鶴見区役所は地下鉄鶴見緑地線の「横堤駅」5番出口より、すぐです!
45分間という長めの時間をいただいておりますので、
お仕事終わりの皆様もお気軽にお越しください!
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それでは今日のワンポイントレッスンですが、
ワンポイントでは伝えきれないくらい非常に深いテーマ、
【リズム】の感じ方についてです!
リズムについては以前、
「カラオケのどこを聴き取ればいいのか分からない」という方へのレッスンを、
それよりは少し中級者向けの感じ方になっております。
でも、かなり漠然としたイメージの話ですので、
初心者の方も読んでぜひ覚えておいてください!
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まず、タイトルにある通り、良くない「リズムの感じ方」が、
リズムを「点で捉えること」です。
これはまるで踏切の点滅のようにビートの部分を、
「表!裏!表!裏!」と点で必死に捉えているような印象です。
それにエイ!ヤア!と機械的に合わせようとしたり、
シンコペーションする部分は、
当てずっぽうやヤマ勘でトウ!デヤ!と隙間を縫うように吹いている、
といった人が多いです。
この感じ方だとリズムが非常にギクシャクしますし、
決して歌うようなレガート演奏や、グルーヴのある格好良い演奏にはなりません。
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点ではなく、
リズムは「波で感じる」ことが非常に重要です!
これは僕自身ずっとそう思っていたのもあるのですが、
最近読んだ、「日本人のためのリズム感トレーニング理論」(著:友寄隆哉 リットーミュージック)
というめちゃくちゃ分厚くて難しい本にも、
拍子とリズムの違い、について下記の様に書いています。
「”リズム”という語は、ギリシャ語の”レイン”(流れる)に由来しているとあります。そこから、リズムとは流れるもので、途切れることのない連続性のあるもの」
「物理的なものは、”タクト”(拍子)であって、”リズム”ではない」
「機械的な同一の音の連続のタクト(拍子)には、始まりと終わりがありますが、(海の)”波”には始まりも終わりもありません。無限のものです。」
「われわれは、波を見ても”波が始まって終わった”とは言いません。”波は寄せて返した”と言うはずです。だから、波は、常に”過程”、つまり”プロセス”であるわけです」
僕は読んでいてめちゃくちゃ分かりやすい説明だと思ったのですが、
ここだけ抽出されてもピンと来ない方はぜひ同書をお買い求めください!
凄い面白くて、興味深いオススメの本ですが注意点として、
大学の講義かというくらい学術的に難しくて、
鈍器かというくらい分厚いですよ。
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要するに、
リズムは点で、0か1かで表現されるものではなく、
ゆっくりとこっちに寄せてきて、ゆっくりと向こうに帰っていく、
そういう波のイメージで捉え、乗りこなす必要があります。
その感じ方をするだけで、私たちの演奏の何が良くなるのかと言うと、
「多少前に突っ込む事、多少後ろにもたれる事に対して自由になる」や、
「ビクビクと黒ひげ危機一髪のようにリズムを点で突くのではなく、ゆったりふんわり包むようにリズムに乗れる」
というのが僕の感覚です!
リズムを点で捉えて、
それ!てい!と機械的に吹いている人のテンポが走ったり遅れたりする事と、
リズムを波で捉えて、
そーれ、よいしょー、とふんわりリズムに乗る人がわざと突っ込んだり後ろにもたれたりする事、
これは聴いていて全く違います!
リズムに悩まれている皆さん、
もっとリズムを波のように寄せては返しているものとして感じて、
身体を揺らしながら、楽しく踊りだすような感覚で、
後ろで鳴っている伴奏に合いの手をかけてあげるような、
そんなイメージで吹くとメロディーが一気に歌いだすかもしれません。
中々難しい捉え方の話ではありましたが、
何か参考になれば幸いです!
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それではそんなリズムの感じ方にも注目しつつ、
今日の曲は、1992年に発売された曲ですが、
若い人達にはEXILEのATSUSHIさんがカバーをしたりしてご存じかもしれないです。
中西保志さんの「最後の雨」です!
本当に名曲です。
「本気で忘れるくらいなら、泣けるほど愛したりしない。」
というサビの泣きのフレーズが有名です。
久保田利伸さんなどが代表的ですが、
日本人の歌謡曲的な歌心に、ブラックコンテンポラリーな黒さを少し取り入れ、
それを上手くポップに解釈したニュアンスはこの時代の歌手の十八番ですね。
(↑原曲動画)
それこそこういうゆったりとした曲こそ、意外にもリズム感が勝負というか、
♯4つのややこしい操作をしながらも、ギクシャクを感じさせずスムーズに上手く繋げていくこと、
それが肝心要の曲です。
では今回、最後にいつもと違う新鮮な映像が流れますが、あまり気にせず、
そんな中西保志さんの「最後の雨」です、どうぞ!